んっ・・・!
もうすぐ昼だというのに、私はべジータと絡まり三度目の頂点に達していた。
久々の休日、忙しい仕事に追われようやくまともに睡眠がとれると思いきや、まるで構ってあげられなかったツケを払わされるようにべジータが覆い被さってきた。
「ねかせてってば。」
そう跳ね除けたにも関わらず後ろから私を抱きしめて放さない。
このまま狸寝入りを決めこもうとしたのだけれど、いつになく無言で執拗に解放しようとしないべジータの様子に、私のほうが気を揉んでしまった。
「ねぇ、そんなにしたいの?」
子供みたいに拗ねていると知ったとたん私は思わず迂闊になる。
正しくは”迂闊な振りをする”のだけれど。
「じゃあ眠気を醒ましてくれる?」
そう言って体を捻り背後のべジータへ向き直ると、こっちからキスをしてあげた。
一瞬驚いたべジータだったけれど、私の態度に調子を取り戻したのか今度は自分からお返しにとばかりに深いキスを求めてくる。
首を傾けゆっくり侵入する男の舌。
味覚を知る器官が唇を割り、私を味わうために深く伸ばされる。
歯を霞め私も答えるために彼のそれと触れ合わせると生暖かさが伝わり、暗闇の中確かめるように吸いあった。
ともすればきつくなる吸い付きに、べジータがこれでも必死に欲望を押さえているのが分かった。
いつだって自分勝手に求めるくせに、その実はとってもやさしいことなんてとっくに私はお見通しで私もそれにべったり甘えちゃうのだけれど、それは内緒。
こうしていつしか私自身がべジータのペースにはまってしまって、抜けられなくなる。
べジータの熱い隆起を体内に感じながらそれが抜けないように両足を彼の腰に回し、逞しいその胸に自分の胸を密着させる。
向かい合ったまま抱擁を繰り返し、そのまま舌を貪りあった。
唇が隙もなく塞がれ、粘膜の求め合いが激しくなると子宮の奥がどうしようもなく疼き、まるで動いていないのにべジータのそれがまた大きくなったような気がして眩暈がする。
舌の絡め合いで唾液が分泌されるように、比例して腰の中心で繋がった部分も湿り気を増してきたのを感じずにはいられない。
「・・・アンタがスキ・・・」
体を重ねれば重ねるほど胸の奥が苦しくて、一体どうすればこの気持ちをアンタに伝えられるんだろうって思う。
こうやって呟いたってその半分も伝わってない気がする。
思わず上半身を離し俯くと、背中に回されたべジータの右手が私の胸に宛てがわれた。
「知っている」
耳元で私にしか聞こえないように囁くと、右手が膨らみにあてがわれやさしくそれを揉みしだき始める。
すでに立っていた敏感な先端をいとおしむように親指の腹で撫で、時に指の間で挟んだり、触れるか触れないかで触ったり、最後は堪らず手全体で胸を鷲掴み、痛いほどその弾力を散々楽しませてしまった。
そんなことをされている間にも私の中は緩やかに収縮を繰り返していて、思わずべジータの動きを止めてしまうこともあったりでなんだかお互いのカラダをおもちゃにして遊んでいるようだった。
それも何回やっても飽きることがない、イケナイ遊びを・・・。
やがてどちらが耐え切れずにゆるやかに腰を動かし始める。
一度イってしまうとおかしくなってしまい、無意識のうちにがむしゃらになってしまうみたいで、そうなるともう止まらなくなってしまうのがお決まりのパターン。
快感を得ることだけしか頭になくなってしまい、それ以外のことなんかまるでコントロールできなくなってしまう。
かろうじて意識はあるのだけれど、肉体の官能だけしか感じなくなってしまい”我を忘れてしまう”
そこをもっとだとか、焦らしてだとか、そんな恥ずかしいことを夢中で口走ったり、だけどそれがとてつもなく心地好くてあっけなくべジータの前で乱れていくのが、すべて終わった後に悔しいと思わされるのだけれど。
愛液で滴る肉のカーテンを突き破り、深く刺さる男の武器。
硬く太いそれは侵入した女の中を往復し、その肉壁の起伏によって締め付けられる。
ざらりとした通路半ばを集中的に突き、また刺さるか刺さらないかのギリギリまでで止めたりすると女のほうから飲み込もうとしてくわえ込んでくる。
結合部分を見ていると大量の蜜で女の腿が濡れ、自分の武器にもねっとりと絡み付いて白く透明な糸を挿し入れするたびに作った。
緩急つけて、貫く深さも女の震えに合わせて動いてやると女はそこぉ・・・と搾り出すような声でねだり始める。
熱い肉が絡みつき離そうとしない。
かすかに開いた唇から擦れた悲鳴にた吐息が吐き出され、苦しげに下がる目尻は逆にそそられてしまう。
もう何度もこうやって抱き合っているというのに、相変わらずこんな時にしか見せない苦悶と悦楽の狭間に打ち震える仕草すべてが、心の奥底の”何か”に触って言いようの無い気持ちで胸苦しくさせる。
いつしかそれを嫌とは思わなくなったのは、きっと自分の女に対するモノをようやく認識したからだろうが。
「愛している」という、あれほどかつて忌み嫌っていた感情を。
イヤァ・・・っ・・・
そうやって漏らしながらまるでその言葉に伴ってはいない激しくうねる身体。
今にも崩れ落ちそうに上下に揺れながら、確実に離さず強く圧迫を繰り返す腿の間の奥深く。
やや汗ばんできた肌と肌の間が滑り、二人はやがて深い恍惚感の世界へと落ちていく。
ただの雄と雌に返って、その性を見せつけあって交し合う。
気持ちだけでは埋められない心の隙間を満たす為に、
原始の猿の如く、ヴァギナとペニスを重ね合わせていく。