COLUMN
有為不変のアニマ
紅莉栖の帰国?歓迎会は無事終了した。楽しかったねーオカリン!とまゆりが後片付けをしながら紅莉栖と話しているのを見て、この1ヶ月業務外労働を増やした甲斐があったなと俺は一人胸をなで下ろした。
「後の片付けは俺がやるから、まゆりとクリスティーナはもう帰ったらどうだ?まゆりは明日学校だろう?それに助手よ、この狂気のマッドサイエンティスト鳳凰院凶真自らが催してやったパーティーに感激して片付け係を志願した心掛けは褒めてやるが・・・それで貴様のメリケン土産がダイエットドクペではなかった事を許されるわけではないのだぞ!」
「うるさい。ティーナをつけるなといっておろうが!お土産の件は、中二病とエロゲ脳のHENTAI二人よりも、まゆりやフェイリスさん、萌郁さん、漆原さんの好みにあわせたものを買うべきと判断したまでよ?それから私は、まゆりの手伝いをしてるだけであんたの為にしてやってるわけじゃありませんから。」
「ほほう・・・お前は相変わらずこのラボの主である俺にそのような生意気な口をきくのだな?だが助手よ、ラボメンとして一年に一ヶ月もいないお前をだ、毎度懇切丁寧に綿密なる計画を練った上で盛大に歓迎してやっているこの俺への恩を忘れてはいまいか?それを自覚したならばそのうっすい胸の内に、この俺鳳凰院凶真への感謝の念を常々心に留め置くがいい!」
「薄いとか言うな!それから成人したのに未だ中二病絶賛悪化中の男をこの私が感謝するとか、妄想も大概にしろ馬鹿岡部!」
「えーっとオカリーン、クリスちゃんとお楽しみの所で悪いんだけど、お皿洗うから集めてきてもらえると助かるのです。」
「・・・お愉しみってドラクエ的な意味ですか?まゆ氏は二人の寝室をニヤニヤ覗くんですねわかります」
「橋田ぁぁぁぁぁ!聞こえてるぞっ!そしてまゆりの前でHENTAI自重しろ!」
「大丈夫だよクリスちゃーん、まゆしぃはオカリンとクリスちゃんが仲良くしているのを見るとすっごく嬉しいのです!」
「ちょっとまゆり、何を言い出すのよっ!私は別に岡部なんかと特別な関係とかになってないからっ!お、岡部っ!あんた少しはなんか言いかえしなさいよ!」
「いや助手よ・・・お前こそもうなにも言わんほうが身のためだぞ?」
「あのオカリン、一つ僕から忠告だお!三次元ツンデレは今すぐ死ね。オカリンのツンデレとか牧瀬氏得なだけであって僕は全力で拒否させていただく!そして今すぐ爆発しろ。」
ギャーギャー言い合う俺と紅莉栖を横目にダルが相変わらず恐ろしい真顔でぶつぶつ何か言ってる気がするが、全力で無視する。そんなラボメンの和やかなやり取りも、夜が更けていくうちにお開きに近づいてゆく。
「オカリンオカリン!それじゃ私帰るね!」
ひと段落して時計の針が夜十時を過ぎた頃、まゆりが帽子を被って立ち上がった。それに続くように紅莉栖も俺とのやり取りを切り上げ、慌ててまゆりに声を掛ける。
「あっ、まゆり待って!私も一緒に行く!」
とたとた走る紅莉栖に、忘れ物しないようにねクリスちゃーんと間延びしたまゆりの声。ソファからドアの方へ目を移すと、玄関横には一週間分の衣服やらを詰め込んだキャリーバッグに、公演で使うらしい資料やら予定表の束を詰めたボストンバッグ、更には今さっきの歓迎会で余った食料の入ったドンキのビニール袋を抱え込んだ紅莉栖の姿が。
あんなに一杯荷物を持ち込んでたのか紅莉栖は、と漸くここで気が付く。そういえば日本に紅莉栖の帰る家族の居る場所が―
・・・うん、今後日本に来る際は、ラボに荷物を送れと言ってやろう。
「あ、クリスちゃん、空港から直接来たから荷物重いでしょ?まゆしぃは力持ちなので、ホテルまで半分もってあげるのです!」
「結構重いわよそれ?それにまゆり、時間大丈夫?親が心配しない?」
「平気だよー。今日はクリスちゃんの歓迎会をするから遅くなるっていってあるのです。私の心配はしなくても大丈夫だよ?」
なんだかんだで人に気を回すのがうまい幼馴染はボストンバッグをよいしょっと担ぎ上げて肩掛けする。先回りしてドアを押さえ、クリスちゃんカート階段からおろせるー?大変なら一緒に持つよーなんて余裕しゃくしゃくな顔をして。
「まゆり。」
「なーにオカリン?」
出て行こうとするまゆりを引き止める。なんの事はない。
「俺がキャリーバッグを下まで下ろす。非力な助手が疲労の余り帰路で倒れられては今後のラボ運営に支障が出るからな。」
そう一言断って。
それにまゆりはニッコリ微笑みを返す。
「オカリンはいつだってラボメンにやさしいのです!」
神田川沿いの道を歩く。JR御茶の水駅と川を挟んでのこっち側の道は人通りが少ない。静寂の中、紅莉栖とまゆりが仲良く二人で話しているその後ろについて、ガラガラ音を立てて引かれていくカートを目で追う。ほんの十分ほどの散歩だが、こうやって久しぶりに気心しれた皆で揃えたことが、なんだか嬉しかった。
「じゃ、ここまででいいわ。ありがとうまゆり、あと岡部も。」
ホテルの前で、ラボメン二人におやすみを言うために立ち止まると、まゆりがこっちをちらりと見た。肩掛けしていたボストンバッグをうんしょっとおろして、両手でそれを差し出す。が、その荷物は紅莉栖に対してではなく俺に対してで。なんとなく意図は読めたが―
「部屋まで持って行ってあげなよオカリン!」
その幼馴染からの提案を、会話の部外者であるはずの紅莉栖が即効で拒否した。
「ちょっとまゆり?!い、いいってば。部屋まですぐだから。」
だがまゆりの満面の笑顔が紅莉栖に有無を言わさない。
「遠慮はなしだよクリスちゃん!オカリンも運んであげるって言ってるんだから。ね?オカリン?」
「えっ?」
こっちを慌てて向いた紅莉栖の目には、言われずともまゆりに手渡されたボストンバッグを持った俺が見えた事だろう。
「アメリカからずっとこれだけの荷物を抱えてきたのだろう?疲れてるだろうし、運んだら俺もすぐに帰るから。」
まゆりが気遣ってくれているのはわかった。二人っきりにするために強く言ってくれたのだと。紅莉栖もそれが分かったからなのか、手を振って「オカリン、クリスちゃんをよろしくねー」とバイバイするまゆりに、「気を使わせちゃって・・・ううん」「ありがとまゆり。おやすみ。」と。
紅莉栖の部屋はエレベーターで昇ればすぐだった。カウンターでチェックインした後に手渡された鍵でドアを開け、室内の電気をつける。促されるまま荷物を抱えて部屋に入り、隅に荷物を置く。短い距離とはいえ一人でカートとボストンバッグ両方の運搬は重い。その重量で肩からずれた白衣をたくし上げてやっと任務完了、とひとりごちた。
「その・・・ありがとう岡部。今日は楽しかった。」
こういう時、素直にありがとうと伝えてくる紅莉栖は相変わらずだ。俺としては当たり前のことをしただけなのに一々気にしすぎだ。
自室とも言える領域に来たからなのか、言葉尻から刺々しさはすっかり消えている。
だから、俺も自然に彼女の名前を口にする。
「そうか。ならよかった。じゃあ俺は帰るからな紅莉栖。今日はゆっくり寝て、また明日な。」
そう告げて背を向ける。
その時だった。
ふいに、背中に甘い香水の匂いが広がっていく。
後ろから紅莉栖に抱き付かれてるって、振り向かなくてもわかった。
「・・・わがまま言ってるのは分かってる。」
「でも、・・・まだ今日は、一緒に居たいの・・・」
絞り出すような声。
―それはどういう?
「駄目かな、岡部・・・」
あーそれはつまり側で寝付くまで子守唄を歌ってやるという意味な訳ではなくて、だ。
聞かないふりをしてさっさと寝ろと言えればいいんだろうけど。俺はよりにもよって、振り返ってクリスに腕を回し、あろう事か
「俺もお前と、居たい。」
と返答してしまっていた。
返答してしまえば、一貫の終わり。
もう済し崩しだ。会って五時間後そうそうに事に及ぶとか自重するつもりだったのに、決心なんて紅莉栖にねだられれば簡単に消える。目の前でそんな風に俺を見つめてこられては、あぁくそっ…!
・・・んっ
柔らかい唇の感触が、記憶を蘇らせる。ずっとこうしたかったんだなと痛感させられる。薄目を開けて表情を伺おうとしたら、陶酔したように閉じられた瞼から長い髪がさらりと落ちた。香水の匂いが微かに薫る。部屋に二人っきり、他には誰も居ない。夜の闇は卑怯だ。日常生活での世間体とか道徳心だとか、誰しもが大なり小なり被っている対社会向けの側面を剥ぎ取っていく。そうして現れるのは、一個人としての感情と欲望。心許なさを補うように目の前の相手を抱きすくめる。心は穏やかで、素直になれる日常の中の、非日常。
ね、ベッドに、いかない?
そのクリスの提案に
そうだな・・・立ちっぱなしじゃなんだし・・・
と答える。
―色々、じっくり愉しめないからな、と心の中で本音を洩らす。ダルの言う通りだ。ゆっくり歩いているつもりだったが、実際はもつれるようになだれ込んだのかもしれない。ベッドに腰掛けた瞬間、お互い待ち切れないように舌を絡ませていた。
何遍もキスをして、どちらから共なく、服脱ごうかと言い合って、クリスが下着を脱ごうとしている時間すら惜しむように、そのままクリスをシーツの上に押し倒した。
久し振りの人肌はやや汗ばんでいた。白くてすべすべしながらも、筋肉の堅い質感とは真逆のふっくらとしたラインが露呈してる。引き寄せられるまま肩から首の稜線に頭をうずめる。夏以来の紅莉栖が直に五感を直撃したせいか頭がくらくらした。何かに衝き動かされるまま手や足が勝手に動く。そのまま自動再生モードに入りかけたが、一緒に過去のデータも海馬にロードされたのか、一時停止する事にかろうじて成功した。
以前動きたいままに色々及んでいたら涙目になっていた事があった。よくわからんが、黙々と没頭してるのが別人みたいで怖い?らしい。たまに顔を上げてちゃんと声を掛けて、先走りそうな三大欲求の一つを出来るだけセーブしながらプレイしないと・・・どっかの標語にもなっているように、「女の子にあせったら、ダメ。ゼッタイ。にゃ!」by.フェイリス
人差し指でへそから下へ更になぞると紅莉栖は自らそっと足を開いた。俺を迎え入れるように。指で割目をなぞる。ゆっくり一回二回なぞり三回目はこれから繋がる場所へ。湿っていたからすぐにわかった。そこに少しだけ力を込める。クチュっとした液体が中指の先に絡み付く。それをそのまま今度は境目の途切れまで塗りあげる。濡らして拡げて、肉の色をした部分を目で容易に観察出来る状態にまで持っていく。間近で確認する為に更に足を開かせようとしたら「あんまり見ないで・・・」と頭上から声がしたが、「ちゃんと見ないと気持ち良くさせられないだろ?」と諭す。
指の第一関節まで入れて引き抜く。開いた襞へ執拗に分泌液を伸ばして、小さく勃起したそれに触れる。途端紅莉栖の身体が一瞬引き付けを起こした。
丁寧に扱わないと先は長いし、まだまだちゃんとここを解さないと、その、キツイだろうし。
指を二本に増やして奥のざらついた箇所をグリグリと擦る。挿し抜きしている内に指はあっという間に紅莉栖の愛液でトロトロに汚れた。ちゅぷちゅぶと中を指でマッサージする度に紅莉栖はされるがままのけ反る。惚けたように脱力と引きつりを繰り返し、愛撫を受け入れている。
クリトリスを舐めて、軽く潰して、その度にヒクつく中の奥の手前を指で擦って、その作業に専念する。濡れ過ぎてびちょびちょなら、穴に舌を入れて舐め取ってまた指を挿し入れる。心なしかとろみが増した気がする。空気と混じって白く泡立つ。
「・・・すっごい濡れてるな。」
見たままを言葉に出したら漸く紅莉栖がこっちを向いた。目が潤んでる。
「べつに・・・ひさしぶりで、ずっと岡部としたかったから・・・なんかじゃ?!」
―全くこいつは。
最後まで言わせないように襞の奥上部にある突起を吸う。
このテンプレツンデレには希望通りの物をやろう。助手の欲求不満を解消してやるまで付きあってやるのがマッドサイエンティストの役割であり、その・・・かれしのしごと、だろ?
指の先で掻き出すように粘膜を弄る。さっきから溢れるものは止まらない。紅莉栖の匂いがする。殆ど無味無臭なのに、久し振りのせいか酸味を感じる。僅かに甘みも。嗅覚に引きずられて顔をそこへ寄せる。行為に没頭する。必死で声を抑えようとする紅莉栖から何とか扇情的な喘ぎ声をあげさせたくて、剥いだ粒を摘んだり。
・・・っつぅ、ぁっう
あ、んまり・・・つよくしたら・・・んっ!
紅莉栖を伺いながら手を動かし強さを徐々にあげて、親指でグリグリ襞の内部の突起をしつこく弄る。ひゃっと紅莉栖に頭を掴まれたがそのまま一気に上下に細く擦りあげると、不意に声にならない声をあげた。
―ひ、んっ!
一瞬脚の間に束縛されたが、頭に置かれた紅莉栖の手が力を失う。確かめる為に身体を離すと軽くイケたのか、眼を細めて荒い呼吸を落ち着かせようとする彼女が居た。
「岡部も、ちゃんと気持ち良くなってほしいから。」
そう宣言したクリスは一切躊躇せずに、俺の下半身に手を伸ばし、愛おしむように自分の口に納めてしまった。
外気と違って温かいそこは、唾液と悪戯好きな味覚機関が存在する。筋から先端に向かって形を確認するように舌を這わさせると、正直出してしまいそうだった。半年振りに好きな女にとか、それだけで俺にとっては死活問題なのだ。気持ちは嬉しいが、ブッカケ死亡フラグ立ち過ぎる。抜いてくればよかったんだろうが、そもそもこうなるとは思わなかった。それ所かクリスが来る日を逆算して手淫断ちしていた俺に最早別の意味で死角はなかった。―理由はお察し。
先に言っておくが、以上の事情からしてもうやばい。
故にちょっと泣きたい。彼氏が超絶早漏な件というスレ建てられてpgrされまくったら俺はしぬ。咥えた途端出されたとか許されるのは~のAAとか世界最速乙とかやられたら最早某魔法少女並にタイムリープするレベル。
だが、俺も男だ。沽券に関わる以上耐え抜いてみせようではないか!
・・・という決心は、先端を舐められた瞬間ばっきばきにきれいさっぱりへし折られた。
こいつ、上手くなっている・・・?!
根本から唇と下を這わせてアイスを舐めるように。筋にそって頂に向かって、剥けた境界の肉の段差を小さく舌で少し執拗に。そうかと思えばまた指で撫でながら何か所か軽く吸う様に口付けされ、正直焦れったい。そわそわしてしまう。もどかしい。髪を撫でたいと思う。が。
「おかべ・・・すごい切ない顔してる」
えっ?そうか?
指摘されて気が付く。たぶん普段は絶対誰にも見せないような間抜けな顔をしてるんだろうなという事に。
―それはお前がこういう事を変に覚えてだな、俺を実験台にして弄んでるからだろ!
一言くらい言い返したくもなったが、この実験大好きっ子が万が一にも俺以外に試されたりしたら困るし、俺も研究の成果が上がるのであれば・・・その、個人的には嬉しいが。
紅莉栖はさっきのお返しとばかりに執拗にそれを頬張る。
歯が立たないように唇をすぼめ小さな口をこれでもかとあけて。舌のざらざらと唾液の暖さに包まれる。少しづつ引き出すように唾液を絡ませながら、親指と人差し指で作った輪が形に沿って動く。
上目使いで確認してくる紅莉栖が、まるで褒められたがりの子供みたいだ。やっていることは確実にレーティング指定物だが。
頬をへこませ吸引されたまま上下に早く動かれて、先が喉の奥まで到達したのがわかった瞬間、俺は紅莉栖の頭を股間から引きはがそうと動いた。
―そこまでしなくていい!
でも遅かった。紅莉栖の細い喉が苦しそうに自分の先を圧迫し、竿の部分を吸引圧で扱かれた瞬間、射精は止めようがなく―紅莉栖の喉に精液を出してしまっていた。
やっぱりそう長くは我慢出来なかった。
間に合わなくてすまん!と咄嗟に謝る。
ごほっごほっ
案の定、紅莉栖は苦しげにせき込み口を押さえた。喉の詰まりを必死で除去するために何遍もむせて。
「早く吐き出さないと!」
慌ててティッシュを口元にさしだす。涙目になった紅莉栖は唾液と共に大半を吐き出したようにも見えたが―
「ごめん・・・おかべの、全部飲めなかった。」
悲しそうな目で謝罪の言葉を投げてきたから、コイツ無茶しやがって、と呆れてしまう。
仕方ないので頭を撫でながら言い聞かせる。
「別に飲まなくていい。」
「だっておかべは、わたしの、ちゃんと舐めてくれるのに。」
苦笑するしかない。
「それは気持ちよくなってほしいからだし、お前のは、美味しいから。」
事実を伝えたまでだが、紅莉栖はなんだかあわあわして下を俯いた。
「は、はずかしいこと、いうな・・・!」
「ウソをついてどうする。事実だぞ?」
「うーーっ!これじゃ対等じゃない!」
やや臍を曲げた紅莉栖をなだめていると、じゃあ汚しちゃったから、せめてきれいすると申し出てきた。が、俺は紅莉栖にノーサンキューを突き付ける。無理はさせたくないし、また暴発する危険性の高い作業に関わらせたくない。
申し出を断る替わりにありがとうのキスをした。紅莉栖の口の中は俺の出した物の味がした。にがりみたいな味がする。不味いし軽く吐き気を催してもおかしくない味だ。なんでこんなものを無理をしてお前は飲もうとするんだ・・・そう考えると不謹慎ながら愛しさが込み上げる。と同時に、紅莉栖の強がりにはちょっとした怒りも湧くが。
せめて口の中をきれいにしてやろうと、口内を舐めとるように舌を動かす。喉の奥も。ドクペを飲むなりさせればよかったんだろうけど、そう考えている最中にも自分で自分のを舐めてるのかコレ、という事の次第のエロさに奇妙な興奮を覚え・・・。下腹部がいきり立って紅莉栖のお腹に当たってしまっている。紅莉栖も自分に当たってるものがなんなのかを理解したらしく、手のひらでなで上げてきた。人差し指で皮から露出した円周をなぞる。触れるか触れないかの絶妙な感触がじれったい。
このまま触らせてもいいんだろうけど、挿入出来る体制にはなった訳だから、
―もういいよな?
服を脱ぐときに用意していた銀色の包装を枕元から拾う。
封を切って避妊具を取り出す。まさか今日するとは思ってなどいなかったが、紅莉栖とそういう行為をするようになってからは何となく財布に携帯するようになっていた。ちょっと前の自分には無縁だった代物なのに。いつでも女とハメられるようにとかリア充死ね、氏ねじゃなくて死ねと思っていたはずが、実際我が身がそうなってしまうと、常に頭の隅で所謂そういうことを期待している自分自身が居た。
手早く装着する。
持ってたんだ?という問いには、何となく答えたくなかった。だが紅莉栖に下心を隠し切れる筈もなく。悪戯っぽい笑みを浮かべて、岡部もやっばり男だねといわれてしまったので、半ば開き直ってああそうだよ、悪いか!とそっぽを向いて答えてやった。
もう恥ずかし過ぎる。非モテと言えど万が一の事態に備えて紳士の嗜みだjk、とか内心言い訳してみるも、年中空きあらばヤりたい盛りですと白状したようなものです、本当にありが(ry。これはもう空いた口が塞がらない。
でも、しょうがないだろ・・・そうぼやいて恨みがましく拗ねてもみる。紅莉栖、お前がこんなにも近くにいるんだからなと。
ずっと会いたかったんだ。会いたいのに、お前の研究の邪魔になるから会いたいなんて言えなくて、我慢してたんだ。国際電話は高いから、声が聞きたいなんてわがままなぞ俺が言える訳ない。・・・Skype導入?ラボメンの前で囃立てられるとか、一人でPCに向かってデレてる俺の図とか全力で阻止する。
あーもう!この後に及んで言い訳か俺は!
覚悟を決めてすっかり準備の整った自分自身を掴む。クリスの太股を押し開き、愛撫で湿気を持ち露出した秘孔に亀頭を当て・・・好きな女とヤりたいって当然の感情なんだからな・・・と呟いて、そのまま腰をクリスの中へ侵入させた。
「大丈夫か?」
少し眉をしかめた紅莉栖に声を掛ける。その、去年初めて身体を繋げてからもう何度かこういう行為をやって来たつもりだが、前回から半年は経っているわけで。久し振りにするとなると、やっぱり負担を掛けて無いかとか、痛くないかとか考えてしまう。
歪んだ目尻に口を寄せる。泣いてる訳でもないのに、そうしたかった。
紅莉栖の身体は暖かくて、潜り込ませた場所はひたすら高熱を保っていて、こうしている間にも理性を容赦無く溶かしていく。
まさしくリア充乙のヘブン!状態、なんだろうこれは。確かにもうとっくに否定する資格も失せたなと中二病のあいつが笑う。だが、岡部倫太郎としては、その…正直この状況をとんでもなく幸せだと理解している訳で、だ。半年離れている間は、今まで感じなかった焦燥感だの渇望感だのの意味を実体感で味合わされたし、メールとその文章を見る度にもっと存在を感じたくて声が聞きたいとか、姿形を見たい触りたい抱き締めたいとか、そばで見ていたらお前爆発しろレベルな事を脳裏に浮かべたり、全くもってマッドサイエンティストらしからぬ有り体で。
頻度は減ろうが違う世界線の記憶は不意打ちで夢に垂れ流される。それは受け止めなければならない記憶だが、同時に引き裂かれる程苦しくて、寝起きを最悪な物にしてくれる。そんな寝起きを携帯に縋って振り払う日々から、漸く今日より暫くの間は解放される。
夢なんかではなく、それが実体を持った大切な女だと確かめるように腹から腰の細いラインを撫でる。手の平で肌の質感を感じながら、押し当てた顔を離してまた表情を確かめる。
おかべ・・・
いつもと違うしおらしい声が鼓膜から脳に拡散する。そのいじらしさをもっと見たくて腰を動かしたくなったが、耐える。
紅莉栖が苦しむ事は、もう二度としたくないから。
おか、べ・・・
紅莉栖の手が俺の頬に添えられる。相変わらず苦しそうな顔をしているけれども、何か言いたげな口許を見やって彼女の言葉を待つ。
ずっとね、あいたかった・・・
半年の月日を憎む台詞が漏れた。それは俺も同じ。ただしいつか必ず帰って来てくれるという事実があるから、忠犬ハチ公みたいに秋葉原のラボで彼女をずっと待ち続ける自信はある。って俺は犬か!あーでも、客観的に考えたら放置プレイで喜んでる奴と同質?・・・性的にペロペロするのも嫌いじゃないし・・・俺ってHENTAIだな、などとしょうもない事に思考がそれたけれども。紅莉栖の声がアホな俺を現実に引き戻す。
久し振りだから、ちょっとキツかったけど…
視線が一瞬泳ぐ。心なしか、頬が色付いた気がする。迷いあぐねた言葉の先を知りたくて、急かすように頬に当てられたクリスの手を掴んだ。
―つまり?
うっ!
怯んだ紅莉栖は可愛い。怒る紅莉栖も。それを言うなら笑ってる紅莉栖はもっといい。泣いてる紅莉栖は胸が痛いけど。
急激に赤面した紅莉栖も、って、どうも無意識に俺はまたやらかした事実に気がついた。
「ばかっ・・・!恥ずかしいだろ岡部っ!
もういいっ!もういいから、私を好きなようにすればいいじゃない!
エロゲみたいにハァハァしながら鬼畜プレイでも堪能すればいいわ・・・って何を言わせるんだこの変態おかべっ!」
「あのな、今からそのエロゲみたいなことをするのに・・・いやもうしてるのか。というか、お前の下半身の砦は既に陥落してるという状況で何を今更。なんなら自分自身の目で確かめてみるか?」
「・・・!そ、そんなこと言わないでよ・・・!恥ずかしすぎてしにそうだろ・・・こっちみるな!ばかっ!変態!中二病!こんな奴に私の処女をあげたなんて・・・!」
微かに針を刺されたような痛み、思い浮かぶのは二度彼女を殺した光景だ。泣き言を言う俺に、俺よりも冷静な理論で道を示してくれた彼女。その彼女を二度も殺しておいて、それを俺はたった一度救っただけで。男として、一体紅莉栖に何をしてこれたんだろうって。自分以外の男が、なんてどうしたって嫌に決まってるのに、こんなに美人で可愛くてデレると男を陥落させる威力を持つメリケンイエィジェントが俺なんかの所謂、かのじょ、という存在であっていいのかという。そういう実感は今もあまり沸かない。遠距離で、一緒に居てもろくな事も言えないし。こうやって二人っきりの時でしか、世間でいうこいびとらしい事が言えなくて、自分がもどかしい。
そんなこっちの情けない気持ちを勘のいい紅莉栖は察知したのか、もう!そんな顔しないのっ!と叱りつけてくる。
おかべったら・・・冗談にきまってるじゃない
すきなひとと、だから・・・後悔してない
その強い口調に押される。
あ、あぁ・・・
少し照れ笑いを浮かべあう。
気まずさに黙り込んでしまうと、やや間を置いて紅莉栖がこっちの目を見つめてこういった。
それに、
そんなことより、その・・・はや、く、おかべ、と・・・したいな?
カッと全身から火を吹いた。コイツは、毎度威力が半端ない。男の性欲を煽るのは自重して欲しい。いまのでかんぜんに身体の一部分が強化されましたよ。
有無をいわさずキスをする。柔らかい唇はすぐに唾液で湿って、それでも構わずに舌を入れる。紅莉栖も舌を俺の口に伸ばしてきたから、舌で舌を舐めてやる。もうとっくに下半身は繋がったいるってのに、もっと長くこの時間に耽っていたいから、ネチネチとキスからまた始めてしまうのは性癖なんだろうか。
紅莉栖の歯、紅莉栖の唾液、紅莉栖の味覚器官、紅莉栖の喉…赤の他人なら汚いとしか思えない部位全てが酷く愛しくて凄く欲しい。
息を吸う為に口を離したら、紅莉栖が内緒話をするような声で煽る台詞を囁いて。
おかべのキス、気持ちいい・・・
塞ぐ。
・・・お、かべの・・・おっきく、なってる・・・
そんなこと、言うな。
・・・おかべが、すき・・・だいすき・・・
また口を口で埋める。髪を撫で付けながら、浅く、深く。
ねぇ・・・おかべ・・・
分かってる。だから体の隙間を無くすように抱きしめて、半年の間ずっと沈めていた言葉を告げる。口に出しても足りない。好きで好きで、堪らない。去年まではただ生きていてくれればと思っていたのに、俺はこんなにも欲張りで我慢が出来ない男だったと思い知らされた。この6ヶ月、何度紅莉栖からのメールを繰り返し見たことか。まゆりやダル、そして紅莉栖と俺の四人で取った写真を、誰も居ない時にずっと見てたとか。恋煩いなんて女々しいことを二十歳過ぎた男がなんて、馬鹿げてる。馬鹿げてるのに、一挙手一投足全てから目が離せなくて、あぁ俺は、本当に惚れてしまっているんだなと痛感する。
何度抱いたって足りない。何度好意を伝えたって伝えられない。もう、俺自身ですら制御がつかなくて、ただ一つ確かなのは、きっと今紅莉栖が居なくなったら、俺は発狂するという事実だけ。惨めな程夢中になって溺れてるのは、依存しきっているのは、紛れもなく俺だ。
・・・好きだ紅莉栖
繰り返す。伝える方法が分からない。感情が心を塗り潰す。こんなに傍に居るのに、紅莉栖の目に映ってる俺は泣きそうな顔をしていて。分からないからもう・・・全身全霊をもってだな、こうやって紅莉栖に気持ち良くなって欲しい、というか。
額にキス、そのまま首筋に舌を這わせて少し汗ばんだ肌を舐める。たまに耳朶も唇で食んで、また首筋に吸い付いて飽きない動作を繰り返しながら。
クリスがむず痒そうに身を捩るが、気にしない。高ぶった気持ちを吐き出すように手は首筋から胸へ滑り降りていく。手で覆える程のサイズだが、柔らかさは男にはないもので。だからしつこく弄り回してしまう。勿論痛くないように注意を払うが。
・・・わたしの、なか、昔はいたかったのに・・・いまはおかべのが、ちょう、ど、いっ・・・!
その、いじらしいクリスの台詞で、張り詰めた俺自身が、限界を激しく訴えた。
集まった血が熱い。これ以上堅いのが膨張したら俺の理性が霧散してしまう。
「紅莉栖、動くぞ」
もうダメだった。早まる意識を言葉に出す動作すら煩わしくてサボりそうになった位、身体は正直だった。片手は紅莉栖の手を握ってやりながら、もう片方は彼女の腰を掴む。腰の更に下には人間の生殖器があって、粘膜同士が音を立てながら擦れ合っている。ぐちゅぐちゅと滑りのある独特の水音がヤバい。初めて見た時は通すのが酷く困難そうに見えた足の奥の割れ目に、るか子よりは劣る…とはいえ、自分の隆起したモノが何度も行来出来るなんて、女のからだには驚嘆させられる。中に突き入れる度に入口周辺の皮膚が盛り上がり、クリトリスが充血しているのが一目瞭然だった。
紅莉栖の秘部はずぶ濡れだ。その状況を口に出すと紅莉栖は咄嗟に反論しようとしたけれど、どうあがいてもそれが事実だと否定出来なかったのか、黙ってしまった。
それでも紅莉栖の声が聞きたいから、今俺とこうする事で紅莉栖がどうなっているのか教えてやる。俺自身も、一部始終を言葉にする事で、紅莉栖が生きている事を我が身全身で感じ続けたいから。
紅莉栖っ・・・
名前を呼んで触って、またキスをしながら根元まで繋がろうとして。その度に紅莉栖は甘い呻き声をあげる。少し逃げるように強張って反った胸とベッドから浮き始めた背中が、そそる。ぶつかるたびにうっすら膨らんだ胸元がプリンみたいに上下に揺れてとまらない。もっと淫らに、揺らしたい。
おかっ・・・べぇ・・・!やっ・・・ぃやっ・・・!
・・・いやなのか?
頭を撫でて少し動きをゆっくりにしてやる。それに首を横に振って否定する紅莉栖が可愛くてしょうがない。もっと気持ち良くなって欲しいから、どうしてほしいか聞くと、ずっと手を…と哀願される。喘ぎながら絶え絶えに、片手が結合部の俺に優しく触れて、もっと…つよく、おくまでして、いいから…と。
つないだ手がギュッと握り返される。それが紅莉栖なりの俺に対する信頼と要望なんだと受け取った。
つらかったら、すぐに言ってくれ
そう言ったって多分紅莉栖は我慢してしまうに決まってる。でも、初めての時よりも慣れたのか、紅莉栖も感じてくれてるような気はする。というか感じてくれてると思いたい。
ぐちゃぐちゃと液体がはぜる。紅莉栖の性粘液で濡れきった俺と紅莉栖の腰は、俺が子宮までの粘膜を貫通する度にパンパンと叩き付ける音を出す。半年振りの紅莉栖の中はキツくて、抱き潰すように俺のモノを締め付けて離さない。カリの部分がちょうど中の凹凸に引っ掛かって、上手く収縮にあうと脳髄を堪らないものが直撃する。
紅莉栖の中はすごい、きもちいい。恥骨下の上壁辺りがちょうど引っ掛かって、もっと強く自分自身を擦りつけたい。もっと早く刺激して、もっと射精感を引き上げられたい。ゴム越しなのに柔らかいようでいてギュッと締め上げる内部は本物に違いなくて。
おかべっ・・・!
つないだ手の握力が強くなる。閉じた瞳は苦しげなのに、蠱惑的な呼吸が止まらない。もう片方の手ぶらになっている紅莉栖の手はシーツを掴み、自分自身をこの場に必死で縫い止めてる気がした。気がつけば紅莉栖の太股は俺に絡み付いていて、多分自分でも無意識にやっているのか、突き上げに合わせて腰を押しつけてくる。そんな仕草全てが。自分で腰を振るなんて、その、AVみたいで、実際目の当たりにするとすごくエロい。
紅莉栖・・・きもちいいか?
そんな・・・こと、っ・・・・・・!
更に腰を振る。何度も深く突出す。華奢なその腰の中に、生で出してしまえば「赤ちゃん出来ちゃうぅぅ!」なエロゲ展開のそこに向かって。
俺ももうそろそろイキたい。イキたい。紅莉栖の中で、イキたい。
徐々にもうそれしか考えられなくなっていく。のぼせたみたいに頭の中がぼーっとする。見下ろした視界には紅莉栖の裸体しかみえない。よく熟れた果実やなんかに小説で揶揄されるが、本当にそうだ。開いた肉の間はアケビみたいに赤くてヒダがあって、種みたいな感じやすい、刺激すると蜜を噴出す性感粒があって、グジュっとした内部は甘くて蕩ける行為に耽りたくなる程で。そんな紅莉栖が俺の為に男の欲望本体を受け入れて、快感を導くように束縛して摩擦して。
はっん・・・はぁっぁっ・・・
クリス・・・おれ、の・・・こんな、に、しめて・・・っ・・・
そん、な・・・ことっ・・・おかべ、の・・・せぃっ・・・!
言葉と表情が一致してない。
睫毛が下瞼に付きそうな程瞳孔は隠され、情動を押し隠そうとせめぎ合ってる。
心拍数は狩りをしている獣みたいにひたすら荒いまま。
お前の、なか・・・やばい・・・すっごい、きもち、いい・・・
おか・・・べっ・・・!
絶頂が近い。思考回路は理性と切断。あるのはヒト科ヒト属ホモサピエンスという動物としての本能だけ。生殖に伴う快楽を求めて脇目も振らずひたすらピストン運動だけに没頭する。限界まで加速して、紅莉栖のヴァギナで自分のぺニスを無茶苦茶に扱きまくる。卑猥な音を一際短く五月蠅く立てて、掻き混ぜてシゴいて、一心に突きまくって、、もっともっともっと、限界まで早く。
や!おくっ・・・だ、めぇっ!
んっんっ!や、ああっ、
―んっ!!
やがて、それはきた。パンパンという単調な音と荒い息遣いだけの空間で、紅莉栖呼吸がコンマ0点数秒止まった。子宮口まで深く抉ったその時、背中を弓なりにこれでもかと曲げて。同時に、強烈な締め付けを味わった。精子を絞りとるように、根元を押さえ付けられたまま中へ抽出を促す圧迫感。
くりすっ・・・くっ・・・!
我慢出来なかった。脳の中枢を直撃する性快感が付け根のむずさを急激に増大させ、睾丸に溜めに溜めた白濁液を一気に放出させた。脈打つようにドクドクと。堰切ったように容赦なく、一滴も残さないように何度も精管を収縮させて、
俺は紅莉栖の中で、イった。
繋がっていた痕跡として、はじめた時よりも拡がってる。拭き取りながらそんな発見をする。雄という生き物はこういうことで満足出来るのだから単純だと、今在る満足感の正体を笑いたくなった。
ゴムを外して結ぶ。毎度ながらこういう場面での後始末は風情もへったくれもないが。それでも弛緩した紅莉栖は満足そうに事後の余韻とやらに浸ってるみたいだから、うん、まぁ、よしとしようではないか。
紅莉栖の口の中に一度は出してしまったのに、なんか二度目のアレも濃いし多いとか、半年間定期的に自己処理してたとはいえ、溜まってたんだな俺・・・みたいな?それに、致してる最中は、あいしてるーだとかすきだーとか恥ずかしい事を平気でペラペラ口走っていて、賢者モードになると軽くため息すら出る。全部全て全く持って事実にしろ、これじゃ俺がただの紅莉栖大好きっ子じゃないか!くっ、これも機関の罠か?テンプレすぎるメリケンツンデレにこの俺を篭絡させようとはやってくれる!その企みは見事成功したと褒めてやろう。現に俺はくやしい位に惚れてしまって、心奪われてしまって・・・もはや手遅れなのだからな。
俺をメロメロキューにした責任、取って貰うんだからね!という台詞が何故かダルのイケ面金ぴかボイスで再現されたが、責任取るのは俺の方だと中二のあいつがこっちに指を指す。だからそんなのは指摘されずとも当たり前だろと叫びかえしてやる。散々頼りにして振り回して辛い思いをさせてきたんだから。それに、紅莉栖の処女、を、俺は・・・奪ってしまったのだし、いや・・・もし紅莉栖が俺を嫌いになってしまったらどうしようという不安もあるが、そうならないように必死で努力はするつもりだし・・・。
だけど、それでも紅莉栖と一緒に居るごとに強くなる意思が一つ。
いつかの世界線の「俺」がその人生全てを「彼女」に捧げたように、その、俺の人生全てを―
「そのうち、責任を取る。」
言ってなかったから。
「は?なんの?」
「そっ、それは・・・お、俺の助手としてお前は・・・少しは役に立っているからな、そのうち相応のだな・・・」
「当たり前じゃない。こんどドクペとプリン奢ってね!あと、ラーメン。」
「くっ!このジャンクフードジャンキーめぇっ!」
って俺が言ってるのはもっと、大事な事なんだがな・・・
言わんとする事がいまいち伝わらなかったのはよいのだか悪いのだか。なんにせよ、決意は伝えた。後はもっと具体的な言葉と、一刻も早く研究者として十回に三回は論破出来るくらいの力を身に着けて・・・指に炭素結晶のついた金属製の円管をハメる羞恥プレイをだ、赤面しまくるお前にしてやるつもりだからなっ。
―だからその時は、覚悟しておけよ我が助手クリスティーナよ!