昔々ある所に地球という星がありました。
そしてそこには一風変わったカップルが住んでおりました。
奥様はどこにでもいる超美人天才ナイスバディ金持ちお嬢様でしたが、
(トランクス:「・・・(汗)。」)
だんな様は・・・実は星の王子様だったのです!!
(ブラ:「用は宇宙人ってことでしょ・・・。」)
そんなわけでいつも奥様はだんな様に振り回されておりました。
(ブラ:「反対でしょ!」)
だんな様は宇宙で一番凶悪と言われるサイヤ人の王子様、
暴言を吐けばいつ殺されるやら・・・。
毎日がドキドキモノです。
(トランクス:「父さんの方が母さんにやられてるのでは・・・?」)
そんなわけで奥様はだんな様に一泡ふかせようと考えました。
(ブラ:「パパかわいそう~~!!」)
数時間ほど部屋にこもるとさすがは超美人天才ナイスバディ金持ちお嬢様、
あっという間にだんな様をこらしめるクスリを作り終え、満足そうに
自室を後にしたのでした。
ああ恐ろしや恐ろしや・・・。
(ブルマ:「ナレーター、実験動物にされたい?」)
「プルルル・・・プルルル・・・」
12時を示す時計が鳴り響くと同時にトレーニングルームを出ただんな様は
いつものように昼食を取る為歩きだしました。
もちろん奥様の罠にかかるとは夢にも思わずに・・・。
「おい、飯はまだか?」
どっかりと椅子に座っただんな様はかなりご不満の様子。
それもそのはず。なにせサイヤ人という民族は地球人の食べる量の
数十倍は食べないと死んでしまうのです。
さすがは星の王子様!!
(べジータ:「なんか言ったか?」)
「うるさいわねー、今出来たとこよ。」
奥さまは悪態をつきながらテーブルの上に作った料理を並べはじめました。
一皿一皿丁寧に。
「はーい。それじゃ食べていいわよべジータ。」
というやいなや、犬のように食事を始めただんな様。
その姿の下品さ加減といったらたまりません。
(トランクス:「オレも人のこといえないけど、ママも別の意味で下品だよ・・・。」)
「もう、べジータたらがめついて~!」
奥様は嘆きましたが、その顔は恐ろしいほどの笑顔に満ち溢れていました。
日々の幸せを感じているのやら、これから起こる出来事への
期待からなのやら・・・。
「あんたのこと私がどう思ってるか知ってる?」
それは突然の思いがけないせりふでした。
というより突然すぎてだんな様はおもわず目を丸くしてしまいました。
(ブルマ:「こういう姿かわいいのよね~~(ハート)」
「一体何が言いたいんだおまえは・・・。」
奥様の気まぐれはいつもだんな様をドキドキさせます。
もちろん顔には出しませんが。
(ブラ:「パパ可愛いーーーーーーっっっ!!!」)
いつもと変わらない能面を横に奥様は言いました。
「そりゃ愛してるわよ~。ちゃんと結晶まで作っちゃったからね~。」
-一瞬の間の後-
「くっ、くだらんこというな。オマエも飯くえっ!」
だんな様はますますうつむいて食べ物を口に頬張りはじめました。
顔が真っ赤なのは見なくても奥様にはしっかりわかっています。
しかし今日はそれで納得する奥様ではありませんでした。
そうです。
さっき作ったクスリをだんな様の食事に混ぜたのです!
さぁ知らないだんな様大ピンチ!!
一体この後何が起こるのかっっっ?!
「あんたは私をどう思っているの?」
(ブラ:「出たっ!ママのパパイジメ!!」)
奥様の声が響きました。
「いまさら答える必要もないだろう。」
「あら?今更って昔から教えてもらったことないわよ?」
しらじらしい会話ですが、裏では壮絶な心の駆け引きがなされているのは
言うまでもありません。
「うるさい。どうでもいいことだろう!」
やれやれといった感じで奥様を受け流すだんな様でしたが、
次の瞬間とっさに口を押さえていました。
「どうしたのよ~?べ・ジ・イ・タ(ハート)」
「んんーーっ!!んんん!!ftgy~!!!!」
訳⇒オマエ何か混ぜやがったな~~~!!!
にやつく奥様、引きつるだんな様。
勝利を確信した奥様はまたあの言葉を投げかけました。
「私のことどう思ってるの?」と・・・。
-おっオレは断じて言わんぞ。しっしかし口が勝手にぃーーーーっ!-
「オッオッオレは・・・オッオマエの・・・こ、ことをっあっあいしっし~~~!!」
そうです。奥様は作ってしまったのです。
『ブルマの質問に対して心の思う通りに答えてしまう』クスリを。
(トランクス:「簡単に言うと人間は本能と理性があります。
言葉は理性というフィルターを通して出されるものなのですが
そのフィルターを取り外してしまったら・・・?
大脳新皮質の言語中枢を通るシナップスを遮断することで・・・。」
ブラ:「説明長すぎっ!用はヤバイってことでしょ!!」)
赤くなり青くなりするだんな様の姿を前に、更に意地悪く質問を
続ける奥様。
「私って魅力的?どこらへんが?」
「私って結構孫くんのこと好きなのよね~。浮気しよっかな~~?」
「子供たちいないから悪いことしちゃう~?!どうする~?!」
・・・。
快楽へいざなう甘美な言葉が、ライバルへの嫉妬の言葉が、
そしてなによりブルマへの愛の言葉が溢れる溢れる・・・!!
「うわーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」
ガバッと起きると朝でした。
「あぁ・・・夢か・・・。」
だんな様は側で静かに寝ている奥様を見てほっとしました。
が。
寝ているはずの奥様がっふと起き上がるとだんな様に腕を絡ませて・・・
「昨日は私まで恥ずかしくなることまで言ってくれちゃって・・・。」
奥様の目はかなりトロンとしていています。
更にもう奥様は一言。
-まさか・・・(汗)-
だんな様冷や汗が。
「やっと愛してるって言ってくれたのね・・・(ハート)」
「うわーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!}
静かなカプセルコーポレーションに哀れなべジータの叫び声が響くと
鳥達は驚いて逃げていったとさ。
おしまい♪
―後日談―
ブルマ:「今日は寝言で二回も叫んでたけど一体どんな夢みてたの?」
トランクス:「だれかにやられる夢?悟空さんとか?」
べジータ:「うるさい。夢の中でまでカカロットにやられたくないわ。」
ブラ:「じゃあ何?私たちが殺されて怒ってる夢?」
べジータ:「そう簡単にお前ら死ぬようなたまか?(ブルマは抜いて)」
ブラ:「ン~、じゃあ何よー?うるさくてこっちは迷惑だったんだからっ!
せっかくの休日なのに朝早くから起こされて~(怒)!!」
べジータ:「早起きは三文の得というだろう・・・。」
ブルマ:「じゃあ何よ?まさか私にやられる夢でもみたっていうの?」
べジータ:「・・・(うっ)。」
-一同シーーーン-
(ブラ・トランクス・ブルマ「図星だーーーっ!!」)
ブルマ&ブラ:「くっくっくっくっくっ。はーーーっはっっはっはっはっ・・・!!」
トランクス:「わっ笑っちゃダメだよ・・・ブッ、くくっっ・・・!!」
べジータ:「おまえら笑うなーーーーーーーーーっっ!!」